今住んでいる家を家だと認識したとき、そこには必ず幽霊がいるはずだ。
その証拠に、私が今住んでいるアパートの一室も、前に住んでいたコンクリート壁の寮も、私は部屋と呼んでいるから幽霊は出ない。そのかわりごきぶりという現実的な害虫が、気配を毎晩六畳間の押入れと棚のすきまや、シンクの底あたりから漂わせて、私を怯えさせる。この害虫は私の掃除の行き届かなさと、安い家賃の古い部屋に我慢して暮らしている(本当は綺麗なバスタブとピアノが置けるくらいの広間が欲しい)小さじ程度のみじめさを、じわじわと責め立てる。あああ、自分の怠惰と至らなさにつけ込む醜悪な虫。虫の妖怪。妖怪だから2ミリの隙間で部屋を住処に変えられる。
気配と、住処にしていることで気味が悪い点は、幽霊と同じだし、そうじゃなきゃ奴らの存在は確立しない。
私は幽霊を見たことがない。勿論、取り付かれて悪いことが起こったり、祟られたりすることはないし、彼らが半透明なのか、喋れるのか、そもそもコミュニケーションがどれくらいとれるのか、そういうことも解らない。それでも幽霊はいるはずだ。幽霊が視覚を伴わずに現れるとすれば、私は家で変な音を聞くし、よくわからない匂いをかぐこともある。大体、幽霊を見ない人というのは、きっと頭が固いか、私のように頭の中がせわしなくて自分の考えていることで精一杯な人間に違いない。幽霊がいても気づかないたちなのだと思う。
とにかく、幽霊は家にいる。その家には家庭があって、日々生活をして笑ったり怒ったりしていて、たとえば天井の木目が老人の横顔のように見えたり、母親に怒鳴られるときは必ず床のしみを見つめて数をかぞえたりすることをしている。そういうのが家だし、それは人が住み変わったり、空き家になったとしても変わらない。住んでいる人が、それぞれの家の住み心地を見つけて、家に伴う感触が身体に記憶されれば、私たちは幽霊を感じることができる。
2009年6月4日木曜日
ロシアが旬です


私はこの世で一番好きな建物はモスクワにあるワシリー寺院(テトリスのパッケージにもなってます)で、文化祭もワシリーがテーマで作ってやろうと意気込んでおります。ともあれ、マトリョーシカも好きだし、ロシア(旧ソ連)あたりはかなり好きな文化圏。やっぱり寒い国の美術や民族衣装は良いなあ、とこないだヘルシンキとタリン観光して思いました。ロシア正教の教会は、すごく深く厳か。今もしっかり生活に根付いてしまってるのがすごいです。
そしてどうやら、トレンドも次の秋冬はかなりロシアがくるようで。
経済危機前まではかなり羽振りのいい国だったし、今もわりと購買意欲は衰えてないとかいないとか。
エスニックは常にアクセント的に毎年マイナーチェンジしつつ流行っていると思うんですが、次はロシアおよびビザンツ圏のフォークロアみたいです。
ガリアーノは東欧~バルカンを中心とした民族衣装をベースにしていて、個人的にかなり可愛いと思ったんですが、KENZOもテーマはずばりロシアで、コレクションのインビテーションカードもマトリョーシカだったみたい。こちらはあったかそうなニットウェア多数。他にも、ロシア構成主義のイメージで作っていたのが、線で魅せたクリストファー・ケインらしい。探せば他にもいろいろ出てくるはず。
でもトレンドセッターはおそらくシャネルの、昨年12月のメティエダール・コレクション「パリーモスクワ」。
シャネルもサングラス白ちょんまげおじさんも、ブランディングが完璧すぎて、保守的で商業的なイメージが強くて、そんなに好きではなかったんですが、これ見て「腐ってもシャネルだなあ・・・」と惚れ惚れしました。
シャネルって購買層も広いし、あまり何らかのイメージが強く反映されていない印象があって、今回みたいな民族風のって、らしくない気もしたんですが。
しかしながら、一点一点のアイテムは、シャネルのイメージと形をくずさずにいながらもロシアなモチーフがぎっしり詰め込まれています。
これ秀逸だなあ、と思ったのが、赤いベルトのルックではいているシューズ。おそらくベルベットのような素材で、ダブルストラップ、ヘリにはラインストーンらしきキラキラ、そしてヒールが玉ねぎ型ドーム(さかさま)なのですよ!!!
ほ、ほしいよ・・・。たしか10万くらいですが。。。
左の服も、柄はワシリーのような、ロシア教会のドーム。赤をうまく取り入れつつ、小物はジュエリーみたいなバッグ(マトリョーシカとか、ビザンツ風クロスモチーフの総ストーンのものとか)だし、ジュエリーも首巻きかってくらいのネックレスや、チェーンを垂らした大振りのもの中心。キルティングのバッグの刺繍が、ドーム型になっていたり。
そしてなにより、あの大きな頭飾りのせいなのか、シャネルというブランドゆえなのか、貯蓄せず今日の消費、見栄っ張りでゴージャスなものを好むといわれる現代のロシア人女性のイメージすらも表現されている気もします。特に最後のキラキラドレスあたり・・・。。実際、ロシアでのシャネルの売れ行きはなお好調のようで、ラブコールの意をこめて、という見方もできるのですが。
2009年6月2日火曜日
KIKKA&KITTEN
2009年6月1日月曜日
MASKA
先週のライブも運良く雨にまけず、ハッピーに終了し、その前の日は銀座で素敵なパフォーマンスみたり、割と課題もなんとかしつつ、って感じですが。
こないだの火曜、木曜にWS,土曜日にはパフォーマンスを行ったスロベニアのMASKA
http://www.maska.si/
http://www.maska.si/en/productions/performing_arts/ptih_irena_tomazin_hanna_preuss/
参加&拝見しました。
ディレクターのIrenaさん、パフォーマーのHannaさんとプロデューサーTinaさんの女性3名が来日して、3週間は京都、先週はナンゾなどでお世話になっている東中野のRAFTに滞在してました。
Irenaさんはサウンドアーティスト、Hannaさんはボイス主体の身体表現。
木曜のWSに参加しましたが、割とベーシックな内容でした。日常(朝起きたとき)に聞こえた音についてのディスカッション、暗闇で音楽を聴く、数秒の音(衝撃音、抽象音、具体音など)を聞いて、一人一人がその音に対して、身体で反応および解釈すること、最後にエフェクトのかかったマイクで即興ライブ。
私なんかはダンサーじゃないのでインプロのような即座の身体表現は、精度も表現力も乏しいのですが、音を解釈するということは、決してそういうことではないなと思いました。bugメンバーのノザワさんは、彼のもつ間がパフォーマンスに現れていて、その良さが伝わっていたようです。
パフォーマンス「Ptih!」は45分の、今回の来日で作った作品。パフォーマーが薄い布の幕の裏から現れて、エモーショナルなボイスと身体表現を行い、ディレクターがリアルタイムで音響制御&エフェクトを行うというもの。
周りで出た感想は評価が二分していた感じもありますが、私は好きです。エモーショナルな表現が多く、パフォーマーの個性が強く出る構造だから、好み左右されるものだと思いますが。確かに、抜け感のあるシーンも見たかった。
しかしながら、今後育って進化していく類の作品だろうし、冒頭に暗闇から見える赤いレーザーキューブとか、さりげなくペイントされた布とか、そういう細部のデザインはかっこいい!!
EUの、特にマイナーな地域のオルタナティブな作品って、こういうシンプルで、最先端ではないけどザクッときまってる感じ?すごくクールだと思います。
そして、30人は下らないお客さん。RAFTは大入りでした。在日の旧ユーゴ圏?らしき出身の外国人もたくさん来ていて、ちびっこも2人!普段こういうところに子供は来ないけど、親子で見に来てる空間って、素敵。きっと脳裏に焼きついたはず。。。
英会話能力がさらなる下降線をたどっていて、苦労。
なんとかbug-depayseのDVDを手渡しして、海外へ渡ったことと思いますが、今後もこういう団体の公演はどんどんやってほしいし、コネクトしていきたいのがこちら側の希望でございます。うちのグループの作品、海外で上演しても全然いける、と思う。。。笑
こないだの火曜、木曜にWS,土曜日にはパフォーマンスを行ったスロベニアのMASKA
http://www.maska.si/
http://www.maska.si/en/productions/performing_arts/ptih_irena_tomazin_hanna_preuss/
参加&拝見しました。
ディレクターのIrenaさん、パフォーマーのHannaさんとプロデューサーTinaさんの女性3名が来日して、3週間は京都、先週はナンゾなどでお世話になっている東中野のRAFTに滞在してました。
Irenaさんはサウンドアーティスト、Hannaさんはボイス主体の身体表現。
木曜のWSに参加しましたが、割とベーシックな内容でした。日常(朝起きたとき)に聞こえた音についてのディスカッション、暗闇で音楽を聴く、数秒の音(衝撃音、抽象音、具体音など)を聞いて、一人一人がその音に対して、身体で反応および解釈すること、最後にエフェクトのかかったマイクで即興ライブ。
私なんかはダンサーじゃないのでインプロのような即座の身体表現は、精度も表現力も乏しいのですが、音を解釈するということは、決してそういうことではないなと思いました。bugメンバーのノザワさんは、彼のもつ間がパフォーマンスに現れていて、その良さが伝わっていたようです。
パフォーマンス「Ptih!」は45分の、今回の来日で作った作品。パフォーマーが薄い布の幕の裏から現れて、エモーショナルなボイスと身体表現を行い、ディレクターがリアルタイムで音響制御&エフェクトを行うというもの。
周りで出た感想は評価が二分していた感じもありますが、私は好きです。エモーショナルな表現が多く、パフォーマーの個性が強く出る構造だから、好み左右されるものだと思いますが。確かに、抜け感のあるシーンも見たかった。
しかしながら、今後育って進化していく類の作品だろうし、冒頭に暗闇から見える赤いレーザーキューブとか、さりげなくペイントされた布とか、そういう細部のデザインはかっこいい!!
EUの、特にマイナーな地域のオルタナティブな作品って、こういうシンプルで、最先端ではないけどザクッときまってる感じ?すごくクールだと思います。
そして、30人は下らないお客さん。RAFTは大入りでした。在日の旧ユーゴ圏?らしき出身の外国人もたくさん来ていて、ちびっこも2人!普段こういうところに子供は来ないけど、親子で見に来てる空間って、素敵。きっと脳裏に焼きついたはず。。。
英会話能力がさらなる下降線をたどっていて、苦労。
なんとかbug-depayseのDVDを手渡しして、海外へ渡ったことと思いますが、今後もこういう団体の公演はどんどんやってほしいし、コネクトしていきたいのがこちら側の希望でございます。うちのグループの作品、海外で上演しても全然いける、と思う。。。笑
登録:
コメント (Atom)